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6 hours away
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2008年夏にロンドンへ移住。12月に息子出産。しばらくは旅にでられなさそうです。

by on_leave
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U⇒イラチな関西人コンサルタント(休職中)
夫⇒太平洋のように心の広いイギリス人公務員
息子⇒やる気にあふれる0歳児
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Dreams
最寄り駅に行く途中で、緑茂る大きな公園を通る。
たいてい朝は音楽を聴きながら歩く。
足元ではなく、なるべく木と空を見るようにしている。

出勤時に聴く音楽はたいてい決まっていて、
1. Jack Johnson "On and On"
2. Norah Jones "Feels Like Home"
3. Sonny Rollins "Saxophone Colossus"
4. Chick Corea "Return to Forever"
の中から、気分と天気に合わせて選んでいる。

ちなみに、これが深夜の帰宅時になると
1. Tom Waits "Small Change"
2. Tom Waits "Closing Time"
3. Tom Waits "Rain Dogs"
4. Joni Mitchell "Blue"
がヘビーローテーションされ、
家に帰るとイヤホンをつけたまま飲んでしまうことになる。

今朝、マンションのエレベータの中でセットしたのはNorah Jonesだったけれど
外に出て照りつける太陽を感じると、それは違う気がした。
でも自分が何を聞きたいのかがわからず、
iPodに入っている曲名をつらつらと眺めているうちに
懐かしい曲で手が止まった。

The Cranberries のDreams。

音楽は記憶と結びつく。
わたしはこの曲を、オリジナルではなく
フェイ・ウォンが歌うカバーで初めて聴いた。
「恋する惑星」という映画の挿入曲だった。
1994年に公開された映画だけれど、
わたしが見たのはその数年後、リバイバル上映である。

京都の三条河原町に朝日シネマというアートシアターがあり、
単館でしか公開されないような映画を多く上映していた。
学校へ行く意味をよく理解していなかったわたしは、
東山七条にある高校へ行く途中の坂で面倒くさくなり、
朝日シネマに向かってそのまま三条まで歩くことがよくあった。
平日の朝は当然ながらいつも空いていて、
いい席に座って、いい映画を観ることができた。
「さらばわが愛」も「アンダーグラウンド」も「スモーク」も、
わたしの好きな映画は、全てこの映画館で観た。

「恋する惑星」を観たのも朝日シネマだった。
たぶんいつもの、学校へ行くことが
人生の無駄遣いだとしか思えなかった朝だったのだろう。
当時は、見えていないものがたくさんあった。

映画の中で、鮮明に記憶に残っている場面がある。
ショートカットのフェイ・ウォンが狭い部屋の窓から空を見上げ、
ゴミゴミとした香港のビル越しに、飛行機が飛んでいく。
そして、大音量でこのDreamsが流れだす。

10年以上前に1度観ただけの映画だから記憶は曖昧で、
もしかしたらそんなシーンは、ほんとうは存在しないのかもしれない。
ただDreamsを聴くたびに、わたしの中で飛行機が飛ぶ。
by on_leave | 2007-07-25 13:53 | 私事